隠れキリシタンの里

shimono-iwao2008-07-30

茨木市」と「キリスト教」は、市外の方は意外に思われるかも知れませんが、深い結びつきがあるのです。戦国時代を代表するキリシタン大名である高山右近(高槻城主)が、茨木市山間部(千提寺や下音羽)を領していたため、この地域には広くキリスト教が布教されました。
しかし、キリスト教の布教を認めた織田信長本能寺の変によって、この世を去った後、天下は豊臣秀吉の手から徳川家康へと移り、この流れとともに、キリスト教に対する締め付けは徐々に厳しくなっていき、最終的には禁教令により、布教だけではなく信仰までが完全に禁じられることになります。
このキリスト教禁教への時代の変遷の中で、高山右近によってこの地に根付いたキリスト教は、隠れ信仰という形を取らざるを得なくなり、隠れキリシタンの里が形成されていくのです。

茨木市では、こうした歴史を現代に伝えるため、昭和62年9月に茨木市千提寺に「茨木市キリシタン遺物史料館」を開設しました。館内には当時の信仰が偲ばれるような遺物が展示されています。

この夏の盛りに、物静かな山あいにひっそりとたたずむ史料館に足を運び、歴史の浪漫を感じてみるのも良いかも知れません。


茨木市キリシタン遺物史料館
阪急バス忍頂寺行「千提寺口」下車 東へ徒歩900m
電話:072-649-3443
開館時間:午前9時30分〜午後5時(ただし月曜日は、午前9時30分〜正午)
休館日:毎週火曜日・国民の祝日(当日火曜日の時は翌日)・年末・年始